聞いててよかった、知っててよかった、役に立った建築的アドバイス

こんにちは。ヨコタです。
友人達の住居購入時ラッシュ時は、一級建築士という職業柄、よく第三者的なアドバイスを求められてたものです☺️
その友人の一人に、当時、聞いててよかった・役に立ったアドバイスを思い出してもらいました。今回は、その内容のご紹介になります。

今回、比較的ライトな内容と分量の記事になります。
とある友人のケースを、お楽しみください☺️
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(記事は、写真やイラスト多めでサクッと読めます。以下)
聞いて知っててよかった室内のアドバイス
アドバイス3点
・レール照明(ダクトレール / ライティングレール)にした。
・コンセント数をとにかく増やした。
・ドアをほぼ引き戸にした。
※友人と物件のデータ
・年代:超氷河期世代❄️
・メーカー研究所のバリキャリ女性
・ニンゲン二人(お母さんと友人)+猫1匹暮らし
・家の建て替え時に相談(延床80平米、2階建て2LDK)
レール照明(ライティングレール)にした
商業施設では、場所の雰囲気を印象づける照明計画がとても重要で、専門の照明デザイナーが計画をしていることも多いです。
お部屋にも間接照明などを取り込んで、ショップやホテル客室のような雰囲気造りを出来たらいいなと思いますよね。
ただ、間接照明にするには、内装的に造りこまねばならず(光源を隠すニッチやボックス)、金銭的にハードルが高いかと思います。
でも天井の真ん中に、どーんとシンプルなシーリングライトを直付けだけも味気ない。
(吊り式の凝ったデザインのペンダント照明もありますが、天井の低い部屋だと結構、邪魔だったりもします。)
その時に、ちょうどいいのが、レール照明です。
配線レールに、スポットライトや、ペンダントなどの照明を取付けます。

image by : amazon.com
友人の部屋は、勾配屋根を生かしたままの斜めの天井にして、そこに天井付にした一本のレールに数台のスポットライトを取り付けた複数の照明にする方法を、アドバイスしました。
レール照明は、フレキシブルに、光の当たる方向を変えることができ、光の量も調整しやすいです。
天井や、壁を照らして、間接的な柔らかい光にすることができます。
友人は、部屋を洗練されたオシャレ空間にすることができ、とても満足と言ってました。
ただ、友人の場合のような建設時や、リフォーム時のタイミングでない限り、わざわざレール式に工事することはなかなかないでしょう。
そういった時には、これ、
最近はシーリングライトで、レール照明的なデザインが販売されています。
下の写真は、シンプルなデザインのお値段以上のニトリの製品です。
(LEDシーリングライト)

by:nitori-net.jp
ニトリネット【公式】→ nitori-net.jp
こういったものを使うのも手かもしれません。(実は息子の部屋の照明はコレ使ってます。)
プラス視点のアドバイス
➕照明器具だけでなく、照明の光の当たる方向、そこからの陰影効果まで意識すると、グッと部屋の雰囲気がよくなります。
・置き型の間接照明を多用に使う。
・植物や、ファブリック(布地)を通した影をさりげなく壁や天井に映すなど。
ぜひ、いろいろと照明効果を楽しんでみてください。
コンセント数をとにかく増やした
こちらは、もうよく言われていることでご存知ですね。
令和の今、コンセントは、あらゆるところに設置したいところです。
未だに、一部屋に対角線上に2ヶ所程度のコンセントボックスしかない、最低限の設計になってたら大変…。
モバイルだけでなく、在宅勤務が推奨されていて仕事用PC・その付属品も増えたりする今、それぞれに電源が必要ですね。
➡︎コンセントはリアルな実生活を想像して、できる限りつけましょう。
→「延長コード」が、自由奔放に部屋中を横断している…ことにならないようにです。

そんなのイヤだ…涙
プラス視点のアドバイス
+家具の置く位置も想像した方がいい
コンセントが家具裏にならぬように注意。
+台所のコンセント数に注意
料理経験がない設計者の設計はすぐわかる。やたらコンセント数が少ないです。足りない。
+WiFiルーター(子機も)置き場所は決めておく
電源だけでなく、置き場所のイメージも持っておく。
+物置入れの部分にあると便利
コードレス掃除機などの充電も収納したまま、できるようにしておきたい。
+使用電気が一瞬で上がるものに注意
ケトル、ドライヤーなどが重複する場合、ブレーカーが落ちるのを防止するために、設計士さんと相談して回路を分けるなど工夫をしてください。電気の基本料金を底上げすることないように。
ドアをほぼ引き戸にした 引き戸と開き戸メリットデメリット
一般に、住宅のドアを設計するときは、開き戸(片開き)が設定されていることが多いようです。
ただ、下記の図を見てほしいのですが、
引き戸※の方が、戸を開けた時の可動範囲(軌跡)が最小限で、収まりもスッキリしています。
生活のしやすさを考えると、ワタシは、引き戸をオススメしています。
また、将来、車椅子生活にならないとも限りません。その時に、引き戸にリフォームする必要もなくなります。
※引き戸には、さまざまな種類があります。
2枚の戸に対して、開放性を大きくできる順に3つにまとめました。以下になります。
①片引き戸(開放時には複数の扉分を解放できるタイプ(レールの数は扉分))戸袋※タイプは見た目にもスッキリします。 > ②両側引分け戸(左右に扉を開ける) > ③引違い戸(枠内で左右どちらにも開閉可能)
※戸袋…戸を開けた時に収納できる造作部分。戸袋がある場合「引込み戸」と言われて区別されてもいます。
比べると、『引き戸』の方が生活上も有利だと思うのですがどうして、
開き戸の方が一般的なのでしょうか?
(主な考えられる理由)
・一般に開き戸の方が、造作も単純でコンパクト
枠サイズもドアサイズ程度ですし、設置もそのサイズより取付けしやすい。
枠の歪みも生じにくいため施工のばらつきもおきづらく、品質も安定しています。
・一般に開き戸の方が、費用が安い
引き戸は、枠サイズも大きく、扉の数量も多くなります。その分お値段も上がります。
プラス視点のアドバイス
+引き戸は、「上吊り式」を選んだ方がいい。
(上部1箇所のレールを滑らすタイプ)
・引き戸は、ある程度、枠が長くなるので、どうしても施工の歪みが多少でてきます。
・そのため、上下の2箇所で滑らすタイプの「戸車式」だと上下の2点止めのため、歪みに対して調整がしづらくなります。
(逆を返すと、2ヶ所で動きが拘束されるので、グラグラせずに安定してます。)
・また戸車式だと、床部にレールが埋め込まれますので、そこに小さなホコリが溜まりがち。お掃除にも手間がかかります。
・上吊り式だと、レールが床にないためより平滑で、見た目やバリアフリーの観点からも有利です。
おまけの小話 猫動線
やたら、クローゼットなどの奥に潜りたがる猫さん。安心するんですかね☺️
クローゼットは折れ戸(開くと「く」の字になる戸)の選定も多いですが、引き戸にすると少し端を開けておけばいいので、ニンゲンにも、犬猫さん達の動線🐈⬛にも優しい扉になりますよ。
今回は、以上になります。
ブログの記事が少しでも、何かの参考や発見になれたなら、とても嬉しいです。
今回はライトな記事ですが、過去記事はテーマを決めて、下記のコンセプトでしっかり書いています。
「今後も建築やインテリアの、身近だけどよくわからない…と思われる部分を ピックアップして、ポイントをしぼって解説していけたらと考えています。」
ぜひ、他の記事も、ぜひのぞいて見てくださいね。
それでは、また😊
紹介)プロのお仕事本
⬇︎こちらは、プロ用のお馴染みの本です。(設計事務所に置いてあります)
プロは、法令集とこういう本で建築基準法類に沿っているか確認したりしています。
こみ入った条件だと、確認申請をくだす審査機関に事前相談したり、 行政に相談(協議)に行ったりします。
新人所員さんたち、がんばって☺️